てくてくブログ
2023.07.26
小松市立博物館で、ものづくりのまち小松の原点に触れてきました!
こんにちは。ポムポムプリンは今日、小松市立博物館にやってきました。
小松市立博物館は、昭和33年に開館した総合博物館です。
小松市民の憩いの場・芦城公園の中にあり、この公園はかつては加賀前田家三代・利常公の隠居城であった旧小松城の一部でした。
隠居城といっても、金沢城の2倍近い広さを誇るお城だったんだって!
公園内には、巨大な木の化石「珪化木」もあります
「小松を知るにはまずはここ」といわれる小松市立博物館は、重要文化財・重要有形民俗文化財を含む歴史・美術等の人文資料、および化石、昆虫標本、剥製などの自然科学資料が併せて5万点以上収蔵されているそうです。
今回のお目当ては、3階の常設展「こまつの地質と石文化」。
広い展示スペースに整然と並ぶ資料は、まさに珠玉!
小松市職員の樫田さんに案内してもらいました♪
ここには、平成 28年に日本遺産に認定された
「『珠玉と歩む物語』小松〜時の流れの中で磨き上げた石の文化〜」にちなんだ資料や、
小松の地質についての解説が展示されています。
今から約3000万年前に大陸の一部だった日本列島は、地殻変動や火山の噴火によって
徐々に現在の形へと変化していきます。
その過程で、金や銅の鉱石、碧玉やメノウ、水晶などの宝石、良質な凝灰岩石材に
九谷焼の原石となる陶石などさまざまな鉱物や岩石が生まれました。
小松の人々はその資源を見出して活用し、豊かな石の文化を築いています。
豊富な石資源の加工は、2300年前の弥生時代には行われていたのだそうです
主にアクセサリーの製造がさかんで、直径2mmの碧玉の円柱に石の針で1mmの穴を開けるという高い加工技術は、現代でも再現が困難なのだとか!
これがものづくりのまち「小松ブランド」の原点!!
江戸時代後期からは、金平や尾小屋、遊泉寺などで金や銅の採掘が始まり、
観音下町の「観音下石(日華石)」や滝ヶ原町の「滝ヶ原石」など、土木建築の材料
となる石も採掘され、「石」が地域の経済に大きく関わるようになります。
日華石は、国会議事堂や甲子園会館にも使われているんだって
滝ヶ原石は、町内に 5 基現存する明治後期から昭和初期に
作られたアーチ石橋のほか、平城宮跡に復元された
朱雀門の基壇にも使われています。
そして「花坂陶石」と呼ばれる九谷焼の原料となる陶石も
大切な石の資源のひとつです。
陶石としての利用方法が発見されたのは江戸時代のこと。
この発見が、世界でも高く評価されるジャパンクタニを生み出すことにつながるんだなぁと思うと、小松もう大好き!隊長のポムポムプリンも感慨ひとしおです。
小松市若杉町にある『セラボクタニ』。
昔ながらの工程を受け継いで九谷焼の陶土を作っている様子を見学できます。
この石も九谷焼を作るために大切な役割を果たしています。
かつて日本列島が大陸とつながっていた時代に形成されたものです。
館内では、石の展示だけでなく、解説動画を見ることもできるので、
より深く小松の石文化にふれることができます。
思わずじっと見入っちゃいました
博物館から車で約20分、原町の埋蔵文化財センターに行くと、
管玉作りの道具や工程も標本展示で詳しく解説されています
樫田さんからいろんなお話を聞かせていただき、小松にとって「石」は単なる素材や材料ではなく、経済の中心だったり、小松人の心の支えになったりしていたんだなと感じました。
そんな小松人の心の支えとなる「石」はもうひとつ。
開創1300年を超える古刹・那谷寺です。
中でも巨大な一枚岩の「奇岩遊仙境」はまさに小松の石文化を代表する風景。
ほかにもたくさんの石の風景があるので、石をめぐりに訪ねてみるのも楽しそう!
那谷寺のあたりは、室町時代にはメノウも産出されていたのだとか
小松のものづくりの奥深さに感動!
●小松市立博物館
小松市丸の内公園町19
TEL.0761-22-0714
開館時間/9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日/水曜(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土日祝の場合は開館) 、展示替え期間、年末年始
入館料/一般300円(高校生以下および小松市内在住の65歳以上は無料)
●埋蔵文化財センター
小松市原町ト77-8
TEL. 0761-47-5713
開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日/水曜(祝日を除く)、祝日の翌日、年末年始
入館料/無料
●那谷寺
小松市那谷町ユ122
TEL.0761-65-2111
拝観時間/【夏期3/1~11/30】9:15~16:00 ※年中無休
拝観料/一般拝観 大人(中学生以上)600円・小学生300円・幼児無料