2024.02.06

リニューアルした加賀国府ものがたり館に行ってきました！

みなさんこんにちは！突然ですが、クイズです。

現在の小松市を含む「加賀国（かがのくに）」がいつ誕生したか、みなさんはご存知ですか？

（加賀国は律令時代最後の国として誕生しました。古代の加賀国は、現在のかほく市と

津幡町の大海川以南から加賀市までの7市3町にまたがる広大な地域にあたり、

明治時代に県制が施行されるまで「加賀国」と呼ばれていました。）

実は、加賀国が誕生したのは823年の平安時代。なんと今から1200年も前になります。

ということで、ポムポムプリンが今日来ているのは「加賀国府ものがたり館」。

加賀立国1200年を記念して昨年の2023年7月にリニューアルオープンしました。

以前は「河田山古墳群史跡資料館」として30年間、地域に親しまれてきた資料館です。

白と黒の壁に赤い柱が印象的な外観。雅な平安時代の建物のようです。

「国府」というのは古代の役所のことを指します。

京都から派遣された役人が国の儀式や政治を執り行っていました。周辺には国のお寺や神社、市場もあって、加賀国で一番にぎやかな場所だったそうです。

『加賀国府ものがたり館』はそんな加賀国と小松の歴史を楽しく学び、体験できる施設に生まれ変わりました。

河田山古墳群史跡資料館の資料も受け継いでいるので、弥生時代や古墳時代などの展示もあり、小松の歴史をトータルに知ることができます。

ホールに入ると案内ロボットの「temi」君が出迎えてくれます

一緒に写真をパチリ！

ものがたり館のことなら何でも知っているtemi君に案内してもらうのも楽しそうだけど、

今日は「埋蔵文化財センター」の望月さんと一緒に館内をめぐります。

笑顔が素敵な望月さん。今日はよろしくお願いします！

最初に見たのは、加賀国の立国前にこの地を治めていた王様のお墓。

これは、河田山古墳群から発掘されたものを解体・移築してあるそうです。

長い時間、眠り続けた石室は、どこか荘厳な雰囲気を感じます。

奥の画面では、加賀国府誕生までの歴史物語を動画で見ることができます

石室の裏側。作り方の解説もされています。

この甲冑は古墳から実際に出土した鉄の甲冑です。

当時日本にはまだ製鉄技術が無かったため、鉄は朝鮮半島から輸入していた貴重品

です。当時これを与えられたのは力のある王様だけだったそう。

埴輪についても教えて頂きました。

古墳からはたくさんの土器や埴輪（はにわ）も出土しています。

埴輪の多くは小松市原町にある「埋蔵文化財センター」で展示しているので、

そちらも合わせて見に行くと理解も深まってより楽しいですよ。

次に解説してもらったのは、平安時代に加賀国府にあった国分寺の屋根瓦。

国分寺は国家の安泰を祈る大切な役目を持った寺院だったため、葺かれている瓦も京都の平安宮のものと同じ作り方、同じ文様という特別なものだったそうです。

京都からわざわざ職人を呼んで作らせたそうで、当時の窯跡も残っています。

瓦の文様は、加賀国ものがたり館のシンボルマークにもなっています。

この大きな焼き物は国分寺の塔の先端を飾る「相輪（そうりん）」というもの

「相輪」は、鉄や銅で作られている物がほとんどだそうで、このように焼き物で作られている物は珍しいのだとか。きっと焼き物の名産地である小松だからこそ可能だったんですね。

最後に、体験コーナーで加賀国コースター作りに参加！

加賀国分寺の瓦の文様をデザインしたスタンプをコルクのコースターに押すだけだから、小さいお子さんも簡単にチャレンジでき、館を訪れたお土産にもなりますよ。

キレイに押せました！

望月さんにお礼を言って、ものがたり館を出てから向かったのは、

2023年10月にオープンした「府南山歴史公園」。

こちらは晴れているときの様子。東屋があります。

この屋根には、国分寺をモデルにした瓦と鬼瓦が飾られているので見てね！

こちらの公園では神社境内の遺跡調査のことを知れたり、堤防沿いの白山眺望を望むことができたりと、加賀国府のあった時代を体感することができます。

安宅から通じる梯川堤防のサイクリングコースやウォーキングコースの立ち寄りスポットにも最適なので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。